空間感覚で広がる振付・演出の世界
概要
この企画は、舞台芸術家(演出家・振付家)の育成を目的とした企画です。
初めて舞台芸術を創作したい方、新しい創作方法を模索したい方、様々なジャンルのアーティストと協働で創作をしたい方などには特に大きな気付きを与えてくれることでしょう。
*様々な専門家から空間感覚を学ぶAプログラム
*Aプログラムで学んだ事を基に創作を実践するBプログラム
の2つのプログラムで新進芸術家を育成していきます。
Aプログラムのみの受講も可能ですので、お気軽にご参加ください。
Aプログラム/空間感覚を広げるワークショップ
Bプログラム/実践!創作活動!
学んだ事を基に創作活動を実践
Aプログラム/空間感覚を広げるワークショップ
2022年10月29日(土)、30日(日)
場所:石川県加賀市山代温泉あけぼの通り商店街
様々な専門家から見た空間感覚を体験するワークショップです。空間感覚が広がれば、自分の見方や感じ方の引き出しが増え、自分自身のパフォーマンスや演出・振付に対する引き出しも増えることに繋がります。
このプログラムは演出家・振付家はもちろん、舞踊家、役者、音楽家、美術家などの表現者、建築家、デザイナー、町づくりや観光に関わる方々にも通じる、基本的な空間や場所の考え方・感じ方を、体験を通して学んでいくワークショップです。
1.建築士の空間 10月29日(土)13:00~16:00
2.庭師の空間 10月29日(土)16:30~18:30
3.身体の空間 10月30日(日)10:00~12:00
4.花人の空間 10月30日(日)13:00~15:00
5.対談1 10月29日(土)19:30~20:30
6.対談2 10月30日(日)15:45~16:45
*山代温泉あけぼの広場周辺で行います。詳細な会場はメールにてお知らせいたします。
*Bプログラム特別講義は、Bプログラム参加者のみ対象です。
ワークショップ内容/講師プロフィール
山代温泉の経験の設計を読む 講師:菊池利之(建築士) ある意図を持って空間を組み立て、他者の経験を演出していくという意味で建築設計者の視点はひょっとすると舞台芸術家に通ずるものがあるかもしれません。 その前提に立った上で、建築設計者が空間を組み立てる上での視点や理解の方法、制約や規制などを共有し、建築的な視点からの空間の作り方・捉え方を体験します。 本ワークショップでは参加者に山代温泉街のロケハンを行ってもらい、各ロケーションに存在する設計者の意図を共に探っていきます。 講師プロフィール 1981年生まれ。神奈川県横浜市出身。株式会社ピーエス三菱建築本部設計部所属。 早稲田大学理工学部建築学科在期満了につき退学の後、アトリエ系設計事務所にて戸建住宅等の設計経験を経て、2012年より現職。現職では共同住宅、事務所ビル、工場・生産施設、研究所、学校等の企画・設計・監理を担当。最近の趣味は苔観察とカレー作り。
限られた空間の中で自由を探る方法とそこに生まれる想定外の効果について 講師:山﨑広介(庭師) 0から始めたり場の力を借りたりしながら庭師は未来に生まれる景色を見ています。 そこで生まれる変化を考察し、同時に思いもよらない結果を期待しています。 何を頼りに仕事を進めるのか、何をもって美しいと思うのか。 俯瞰的なものの見方と一つのものを凝視することで見える事の違いと、この二つの目を持つことで成り立つ一つの世界観を意識しながら景色を見てみましょう。庭師は自ら石や木になることで空間のバランスを測ります。作庭する際、庭師は頭の中で空間を作り上げ 必要な要素を吟味・収集し、空想し、現場に臨みます。庭師がどうやって何も無い空間を庭に変化させる(意識下において)のかを実際に経験してもらいます。 講師プロフィール 愛知県生まれ英米文学科卒の庭師。京都南禅寺界隈の庭を見て人生の航路を転換する。ジャンルに拘らずモノの中にある普遍的な要素こそ本質と捉えて臨めば、自ずと組み上げられたものは素晴らしいと信じ作庭に興じる。自らを構成物とした時に組み上がる世界感を知るために舞台に立つ事もたまにある。
空間を聴く自分に耳を澄ます、動きのワークショップ 講師:工藤洋子(フェルデンクライスプラクティショナー) 自己の知覚が変わると周りの世界との繋がりは変化します。 知覚とは感覚を通して何かの情報を自覚する能力で、それがその時の世界の理解になります。 何を考えて、何を感じて、どう行動するか、それらを見据える自分らしさとは知覚を通して養います。 そしてこれらは全て身体と動きのなかに在り、身体の動きに生じます。 見るものに注意が向くと周りの空間の大部分が意識から削られる私たちも、幼い頃は耳で空間を聴いていました。 身体の動きを通して自らに耳を澄まして差異を感知することによって、知覚がシフトし、新たな気づきを得られるのがフェルデンクライスの動きのレッスンです。講座では実際に体験して頂きます。 講師プロフィール コンテンポラリーダンスのフィールドでの活動を経て、2002年にフェルデンクライスメソッドの国際公認指導者となり、2016年にアシスタントトレーナーの認定を受ける。0歳から85歳+の人間と共に新しい可能性を発見する、変化する身体と動きと知覚のダンスに関心は尽きない。
「空間に表象の錘(おもり)を置いてゆく感覚の話→講義」 「素材と戯れる→実技」 講師:藤木卓(花人) 舞台芸術というのは基本的には足し算の芸術です。何もないゼロの状態は可能性が無限にあります。ひとつ手を加えることで可能性は狭くなってゆく。私は舞台上にものを置くとはそういうことだと考えます。 舞台上に錘(おもり)を置いてゆく感覚。バランスを整えたり崩してゆく感覚。舞台上におけるエネルギーバランスの話をお話しします。講義に答えはありません。最初に記しておきます。 実技の時間は小さなオブジェをつくります。ニームブランチとスティッファという聞き慣れない2つの植物造形をみつめながら創作について考えてみたいと思います。実技には答えがあります。こちらも最初に記しておきます。 講師プロフィール 1976年富山県富山市生まれ。大阪芸術大学舞台芸術科卒業。 嵯峨御流 正教授、一級フラワー装飾技能士 素材と空間をみつめて展示場所に表象の錘(おもり)を置く人。 お花見する人を意味する晩春の季語、「花人(はなひと)」と称し、インスタレーションやパフォーマンス、様々なアーティストとの協働プロジェクトを行う人
対談
異なる専門性を持つ講師同士はお互いの空間感覚をどのように捉えあっているのでしょうか?
講師同士の対談を通じて連想ゲームのように空間感覚を広げていきましょう。
受講生も対談に参加できるオープンな場です。
*対談1,2でそれぞれ参加講師は異なります。
受講料
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ワークショップ:2,000円/1回
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対談:1,000円/1回
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通し券(ワークショップ+対談)/7,000円
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*ワークショップ定員10名
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*対談定員30名
申込方法
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下記のGoogole formよりお申し込みください。
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*受講料は当日現金払いのみの取り扱いになります。
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*定員数が少ないため、キャンセルのないようにお願い致します。
Bプログラム/実践!創作活動!
本番日時:2022年12月17日(土)、18日(日)
場所:石川県加賀市山代温泉あけぼの通り商店街
プログラムAで学んだ事を参考に創作活動を行い、石川県山代温泉内で新作を発表していただきます。
新作発表は石川県加賀市山代温泉あけぼの通り商店街で開催される有料公演です。
ファシリテーターの監修や制作面での様々なサポートが入ります。
*このプログラムを受講するにはプログラムAを全て受講する必要があります。
参加条件
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北陸三県に住む高校生以上の、振付家/演出家として活動をしている者、または志望者。身体を媒体とした表現であれば、ジャンル・経験は問わない。
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Aプログラムを全て受講する事
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12月17日、18日に30分以内の作品を1日2回2日間、計4公演行える事。
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10月29日(土)10:00~12:00、山代温泉で行われる特別講義(*1)に参加できる事。
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デュオ以上の作品を創作する事(ソロは不可)
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関係各位とコミュニケーションを円滑に行える事
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企画書、企画終了後のレポートを提出できる事
*特別講義『企画書とは』
講師:山田洋平(舞台芸術家、山田企画代表)
企画書は自身の取組みを客観的に捉え、人に伝えるためにあります。
どこの誰に何を伝えたいのか。簡単な言葉で伝えていくための技術を学んでいきましょう。
*本番会場の下見もこの時間で行います。
サポート内容
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会場の提供(山代温泉あけぼの通り商店街にある三か所が候補会場です。)
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作品の制作費一部補助。(補助額は10月後半~11月上旬決定)
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広報、制作に関わる業務
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写真、動画の撮影と提供
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本番宿泊場所の斡旋。
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JCDNディレクター、芸術祭プロデューサー、各劇場・財団関係者等の観劇
申込方法
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下記のGoogole formに必要事項を記入の上お申し込みください。
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募集人数は3名程度を想定しています。
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応募者多数の場合は、企画書及びプログラムAの受講状況を講師陣で共有し選出いたします。